2026年3月3日火曜日

ハデス

ハイボールなどの危険を伴う課題にトライするとき
「メンタルが弱い」または「メンタルを鍛えなければならない」
という言葉がよく使われる。しかし、私はこの表現は的確ではないと考える。


なぜなら、危険と思われるクライミングを実践できない原因は、
精神の弱さにあるのではない。
純粋に「クライミング能力」が不足しているために、
リスクを許容範囲内に収められていないことに本質があるからだ。

ここでいうクライミング能力とは、単なるフィジカルの話ではない。
ムーブの選択肢とその実行精度、的確なオブザベーションとホールドの取捨選択、
落下パターンの想像力、岩の状態の予測や自己のコンディションの把握など
あらゆる要素の経験値を含む「総合的な能力」を指す。
この能力があって初めて、そのラインに潜む自身にとっての
真のリスクを正しく認識することが可能となる。
そして正しく認識できてこそ、それが自身にとって許容できるか否かを
論理的に判断できるのである。

つまり、優れたクライマーは「メンタルが強い」から登れるのではない。
高いクライミング能力によって、「メンタルの強さを必要としないレベル」まで、
リスクを低減・管理できているのだ。

逆に、もしトライ中に耐えがたい恐怖を感じ、メンタルが不足していると感じるならば、
それは自身の能力に対してリスクが許容範囲を超えているという明確なサインである。
その警告を無視し、「気合」や「根性」といった言葉を頼りに実行に移すのは、
精神力ではなく単なる蛮勇に過ぎない。

もちろん、リスクを正しく認識し、能力によって制御したとしても、
クライミングにおいて100%の安全は存在しない。
数パーセントの不確実なリスクは常に残る。
その最後の数パーセントを許容し、一歩を踏み出す瞬間にのみ、
「メンタルの強さ」という要素が存在するのだ。


で、数パーセントを引いてしまったわけです。

日曜は先々週のハイボールにマツイくんとモンドと

モンドが寝坊したので来るまでマツイくんと3枚のマットで復習がてらのんびりトライ

上部の持ち感が悪く感じたが、まぁ馴染んでくれば大丈夫かといったところ

岩の上に回って抜けのホールドもチェックしてみると

明瞭なホールドがなくて嫌な感じだが、

足も大きいしその場までいけば実際は大したことないパターンと予測

前回マツイ君が止めたホールドを持ってヒールを上げさえすれば

リップ下のでかいホールドが射程に入るし大丈夫でしょう

体重も落としたので体も軽い

などなど考えてたらモンドとその運搬員が来た

色々整って完登トライって感じがしたのでチョークバッグ腰につけて取りつく

順調にムーブをこなしマツイ君が止めた最上部のホールドを止めるために


意を決して足を上げて正対フルロックで右手を出して保持した刹那

左手のカチが吹き飛び体が真横になりながら落ちる

落ちながらこれは真横で落ちるなと覚悟を決めて

モンドとウォリアーを重ねたランディングに派手に落ちる

幸い下地の岩を避けて完全に背中から真横で落ちられたので衝撃は分散したが

衝撃で前歯が欠けた

欠けたホールドのかけらが口に入ったと思って

即座に吐き出したのでどっか行ってしまった

前歯は1時間で無念の捜索打ち切り

落ち方のわりに無事だった方だが左の小指を打撲したのか翌日には少し腫れた

欠けて悪くなったしみんな萎え萎えで撤収し二人はオロロへ

コーダイはまじで運搬員で終わって申し訳なかった

僕は帰宅

クライミング危ないよ